原点回帰と同時に再誕を果たす、東京パフォーマンスドールの“イニシエーション”となったライブ

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まだ本格的なリハーサルが始まる前、『GiRLPOP 2015 SUMMER』号の取材で意気込みを聞いたとき、リーダーの高嶋菜七が「今度のダンサミは、タイトルに“ネイキッド”とあるとおり、演出で見せるというより、私たちのパフォーマンスで魅せよう!というのがコンセプト」と語っていた「東京パフォーマンスドール@CBGK!! ~ダンスサミット ネイキッド2015夏~」。7月の中旬から8月初旬まで、本編を4日間ずつの第1~第3クールに分けてライブを行なう試みは、自主企画公演ならではのチャレンジだ。

今回は、先代TPDのレパートリーアレンジ楽曲が増えたこと以上に、オリジナル新曲も盛りだくさんにフィーチャー。“歌とダンスで勝負する新たなTPD”へとシフトチェンジするための猛特訓という意味合いも、この「ネイキッド」にはあっただろう。会場が、彼女たちの出発点である古巣のCBGKシブゲキ!!であったのも、「ネイキッド」が、原点回帰と同時に再誕を果たす彼女たちのイニシエーションとなったに違いない。

私が「ネイキッド」に参戦できたのは、第3クールも残り2日、3公演を残すのみとなった8月8日の昼1部。TPDのフルライブを観るのは5月のZeppツアーぶりだが、「ネイキッド」の「ネイキッド」たるゆえんは、1曲目から「HEART WAVES」~「BRAND NEW STORY」~「SURVIVAL!!」というオリジナルナンバーで流れを作り、新たなTPDの世界への扉をい開いたことがまずエポックだ!

「HEART WAVES」は、サウンドからもニュースタイルへと変化を遂げるTPDの意気込みが感じられた。「ネイキッド」で披露される新曲は、新たなクリエイターとのコラボレーションが軸と言われていたが、「HEART WAVES」のアレンジはかなりEDMテイストで、華やかなシンセの響きとゆったりしたヴァイヴが新鮮。ゴージャスな「BRAND NEW STORY」へと繋げた後は、「SURVIVAL!!」で雰囲気は一転し、強烈なデジタルビートとヘヴィなギターサウンドがメインに。全員でエアギターや激しいヘドバンを繰り広げ、みんなが「もっともっと!」とオーディエンスを煽りながら、突き刺すようなシャウトを決める。

TPDの“ダンスサミット”は、オープニングからアンコールまでMCもなくノンストップで展開するのが魅力。4曲目以降のセカンドブロックとも呼べるパートは、先代TPDのレパートリーをリアレンジと新鮮な顔ぶれのソロで魅せた。スタティックなダンスで大人びた雰囲気を醸し出した「CATCH!!」も新鮮だったが、「ネイキッド」で初公開された橘二葉のソロ曲「青空のハイウェイ」と、飯田桜子のソロ曲「恋して女みがいて」は、これまでクール&スタイリッシュを謳ってきたTPDのアイドル的な側面をパワーアップした新しさに満ちていた。バックダンサーの高嶋菜七・神宮沙紀・浜崎香帆・櫻井紗季と揃いのオーバーオールに身を包んだ二葉のキュートな初々しさにも、客席とのコミカルな掛け合いとファンにはおなじみの “らこビーム”も飛び出した飯田桜子の賑やかなパフォーマンスに心がなごむ。なお「恋して女みがいて」の振り付けは、メンバーの脇あかりが初担当したのだとか。そんなエピソードからも、TPDのチームワークの充実ぶりがうかがえる。

ソロナンバーで印象的だったのは第3クールで初披露、初めてのオリジナル・ソロナンバーとなった高嶋菜七の「Darlin’」だ。歌謡ロックテイストのサウンドとUKロック少女風のコスチューム、小林晏夕と橘二葉が途中で登場してコーラスで絡み合う演出も、これまでのTPDにはなかった魅力だ。

櫻井紗季・飯田桜子・神宮沙紀3人のルーズなヒップホップナンバー「ひらき直りも芸のうち」で一連のソロコーナーを終えると、「RUBY CHASE」からは怒濤のハードナンバーを畳みかける。拳を挙げながら全員で熱唱したEDMテイストあふれるオリジナル曲「MY UNIVERSE」、シャウトが炸裂した「FIRE」、メンバーが口を揃えて力が入ると言っていた「BE BORN」も圧巻だ。息つくヒマもなく、汗だくで挑むハードな楽曲の応酬に、笑顔と共に苦しげな表情をのぞかせながら、迫力あるステージングを繰り広げる9人。初披露のオリジナルナンバーとなった「FREEDOM」も新しいTPDを感じさせる楽曲になった。スピーディなラップの応酬、オーディエンスとのコールの一体感。元気にジャンプを繰り出しながらのラフなパフォーマンスにも、心が弾んだ。

そして本編をTPDにとって長く歌い続けてきた大切な楽曲「DREAMIN’」で締めると、大きな声援に迎えられてのアンコールへ。メンバー紹介も兼ねたソロダンスをフィーチャーした「WE ARE TPD!! -type2-」で湧かせた後も、新生TPDたる決意は続く。クルクル回るタオルの華が咲いた先代レパートリーの「WAKE ME UP!!」が披露され、ラストナンバーとして歌われたのもフルサイズバージョンが初公開となったオリジナル曲「RAISE YOUR HANDS」。9人が「みんなサイコー!」と口々に叫びながら、オーディエンスと一緒に大きく手を振りながら、ひとりひとりが笑顔でメロディーを繋いでいった。

この企画が発表された時、リーダー・高嶋が「ここで新しい引き出しを増やして、TPDの幅を広げたい」とも言っていた「ネイキッド」。彼女たちが願ったように、派手な演出なく歌とダンスだけで毎クール違うセットリストに挑んだこのライブ公演は、TPDという伸び盛りの樹にフレッシュな栄養を与え、幹を太く、逞しく育てられた新鮮なステージだった。様々なオリジナルナンバーを身につけることで、自分たちも気づかなかった“TPDらしさ”を感じただろうし、当然、ここからの新たな課題も見えたことだろう。TPDの成長は、まだまだ止まらない。9月12日に行なわれる「ネイキッド」の集大成「東京パフォーマンスドール~ダンスサミットネイキッド2015夏 SP~」が、ますます楽しみになった。

 

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